「立っていることよりも歩かないことが問題です」
立ちっぱなしの職業に就いている方は下肢静脈瘤になりやすい傾向があると言われています.そういう職業の中で代表的なものが3つあると言われていますがわかりますか?答えはこのコラムの最後で発表したいと思います.
ところで、長い時間立ちっぱなしの作業をした後で脚がだるくなった経験は皆さんあると思います.同じように長い時間座りっぱなしの後はどうでしょうか?実は同じことがおこるんです.オフィスで長い時間座って仕事をしている方でも、脚のだるさで悩んでおられる方は多いです.足のだるさを生じるうえで、最も重要な問題は足の筋肉を動かしているかどうかで、実際には立っているか座っているかの違いはそんなに重要ではありません.姿勢に関係なく、足の筋肉が動かなければ筋ポンプが働かないのは同じで、筋ポンプが止まっていると静脈血がうっ滞することにより重だるさを感じることがあります.逆に、立ちっぱなしでも筋肉を動かして歩いていれば静脈血は還流することがわかっています.
ちなみに、3つの職業というのは「調理師、理美容師、教師」でした.特に調理師と理美容師のように長い時間立っていてあまり歩かない仕事は、下肢静脈瘤の症状を悪化させることがわかっており、それぞれ下肢静脈瘤が多い仕事1位2位で間違いありません.