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2022.07.07
第42回日本静脈学会総会2
「下肢静脈瘤不適切治療への新たな対策」
非常に残念なことですが、下肢静脈瘤の治療には闇の部分があります。最近、血管内焼灼術などの比較的技術を要さない治療が普及したことで、下肢静脈瘤の知識を持たない医師が多く参入してきました。日本の法律では医師免許を持っていれば、どの分野の診療を行っても違法では無いですから、止めることはできません。
ただすごく悲しいことに彼らは多くの問題を引き起こしています。全てを挙げることは差し控えますが、病気が無い患者さんに治療を行なったり、同じ患者さんに何度も手術を行ったり、そして当然トラブルになるのですが、真摯な対応をせず患者さんが泣き寝入りをしています。
このような現実は、真面目に取り組んでいる医師からすると許し難いことであり、その撲滅を狙っていくつかの対策が施されてきました。ある程度は功を奏した部分もありますが、まだ十分とは言えません。
それに対し、静脈学会内部での対策班に参加した経験を基に実効性のある新たな対策を提案しました。不適切な治療がなくなることを誰よりも願っています。