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下肢静脈瘤は決して生命に関わるような疾患ではありませんし、病状の進行も非常にゆっくりですから、"絶対に治さないといけない"というようなことはありません。
あなたは重症?・・・
ただ、自然に治ることもありませんし、ゆっくりと悪くなることもわかっているので、下肢静脈瘤によって何か困っていること(外見・身体症状・皮膚症状など何でもです)があるなら、その症状を取り除くために治療を選択します。 -
前に挙げたように、そもそも下肢静脈瘤には多くのタイプが存在し、さらに患者さんが治療を受ける理由も人によって様々です(ボコボコを綺麗にしたい、立ち仕事での重だるさをなんとかして欲しい、夜明けに足が攣るのが困る、皮膚炎が辛いなど)。
さらに、患者さんの年齢・性別・仕事・治療への熱意など治療法を決める上で重要なことはたくさんあって、先程あげた再発の問題も含めると一人一人でオーダーメイドのように治療法を決めているのが実状です。
当院ではその複雑な内容をできるだけわかりやすくお伝えし、患者さんも納得できる治療を提供することを目指しています。
以下では、その治療法を順に説明します。
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- 下肢静脈瘤の治療法
血管内焼灼術
治療したい血管の中にカテーテルを入れて、血管を内側から加熱する治療です。
加熱された血管はすぐに閉塞し、一時的に瘢痕と呼ばれる硬い組織に置き換わり、数ヶ月かけてゆっくりと吸収され消失します。治療効果は高くかつ安全性にも優れているため、現在では下肢静脈瘤の標準的な治療法となっています。
最近は、側枝静脈に対してもレーザー焼灼を適切に行えるようになり、その使用範囲は拡大しています。
血管内塞栓術
治療したい伏在静脈にカテーテルを入れて、カテーテルより静脈内に注入した接着剤で血管を詰まらせる治療です。
血管内焼灼術と比べて、術中・術後の痛みが少なくなることが報告されています。さらに、熱を使用しないことから、治療する血管の周囲で神経損傷などの合併症を生じる可能性が極めて低く、血管内焼灼術が行いにくい部位へも応用することが可能です。
適応範囲はある程度皮膚から離れた深い静脈です。ですから、側枝に対しては後で紹介するスタブアヴァルジョンや硬化療法などを組み合わせて治療を行います。
スタブ・アヴァルジョン法
皮膚に小さな針穴を開けて、そこからボコボコとした側枝静脈を取り出す治療です。
血管内焼灼術や血管内塞栓術が苦手とする側枝静脈が対象となるため、それらの血管内治療と組み合わせて行われることが多い治療法です。
下肢静脈瘤の手術において、伏在静脈と側枝静脈を同時に処理することで術後の症状や再発の頻度を改善できることが明らかになっており、当クリニックで目指している再発の少ない治療を実現する上で欠かせない手技です。言葉で説明するととても単純な手技ですが、実際には簡単ではありません。慣れない術者が行うと血管が取れなかったり・傷が大きくなってしまったりと思わしくない結果に終わることも多いことから、この治療を行っていない施設もありますが、「再発を減らし、美しく治す」ためには欠かせない手技であり、自ら実践するだけではなく、学会でのセミナーや論文などを通じて全国の医師へ知識・技術の提供を行っています。
硬化療法
血管壁にダメージを与える薬剤を注射し、静脈瘤の閉塞・縮小を狙う治療です。
注射だけで簡単に行えること、注射すれば内部で薬剤が広がってくれますから複雑な形態の血管にも使いやすいこと、など他の治療には無い長所があり用いる機会が多い治療法です。ですが、先に紹介したスタブアヴァルジョンと同じで、仕組みが簡単な治療ほど奥が深く、良い成績を挙げようとすると工夫が必要です。たとえば、元々液体状の硬化剤をそのまま注射するよりも気体と混ぜて泡状にした方が強い効果が得られることがわかっています。さらに、その泡の作り方とか、使う気体の種類、混ぜる比率、硬化剤の濃度などいろいろな方向から研究がされており、以前と比べて安定した効果が期待できるようになっています。
Yagレーザー
皮膚面からレーザーを照射して熱を加え、クモの巣状静脈瘤の消失を目指す治療です。
外からのレーザー照射だけで行えますので、硬化療法よりもさらに手軽な治療で、クモの巣状静脈瘤のような浅く細い血管の治療を得意とします。また、この治療は保険適応ではなく、自費診療になります。
Yagレーザーも他の治療と同じで、簡単そうに見えるのですが良い結果を出すためには工夫が必要です。
熱を用いる治療全般に適正な出力が存在します。当然ですが、出力が弱すぎると効果がなく、出力が強すぎると組織のダメージが強くなり、その間である適正な出力を用いることで良い結果が得られます。
しかし、Yagレーザーでのクモの巣状静脈瘤治療ではこの適正出力の幅が狭くなっており、それがクモの巣状静脈瘤に対する治療があまり普及していない一つの原因だと言えます。
ただ、レーザー治療の成績を左右する重要な項目について、適切な設定が明らかになってきており、海外では良い治療成績が報告されています。それらの情報を元に当院では2024年にYagレーザーを導入いたしました。
静脈抜去術(ストリッピング手術)
みなさんが手術と聞いてイメージされるようないわゆる"手術"で、皮膚を切って、目的の血管にワイヤーを通して引っ張り抜く治療です。
このように言葉で表現すると怖く感じてしまいますが、適切に処理を行えばそこまでひどい治療ではなく、日帰りで安全に行えることが示されています。それでもやはり血管内焼灼術や静脈塞栓術のほうが優れている点が多く、行われる機会は非常に少なくなりました。
圧迫療法
脚を外から圧迫することで、筋ポンプ作用を助け、下肢の血流を改善する効果があります。
いつでも始めることができる手軽な治療ではありますが、脚のだるさやむくみといった症状を和らげることが知られ、状況によっては皮膚潰瘍なども改善させる効果が期待できるのが長所です。特に、下肢静脈瘤が無いのに足のだるさを感じておられる方や深部静脈に問題がある方には良い選択肢です。最近は、使用する素材や形についても研究が進み、症状や状況によって使い分けることで、より高い効果が期待できるようになりました。
やまもと静脈瘤クリニックのご案内
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TEL:078-382-0370
Email:yvarixc@gmail.com-
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