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血管内焼灼術の進化

血管内焼灼術の進化

昔は足のボコボコがあっても治療をためらっていた患者さんが多かったです。理由は簡単で、当時の治療がとても痛くて入院が必要だったので、患者さんが治療を(もしかしたら病院も)敬遠されていました。実際に手術をしていた医師も、下肢静脈瘤の治療に熱心な先生は数えるほどで(今でもあまり変わりませんが)ほとんどの先生は他の業務の片手間に下肢静脈瘤と関わっていました。

 

当時どんな治療を行っていたかというと、静脈抜去術という方法です。皮膚を切って、逆流している伏在静脈をつかまえ、糸でワイヤーにくくりつけて抜いてしまうという内容です。言葉で表現するととても怖いですね。実際には静脈抜去術もいろいろな工夫が加えられて、密かに改良されていたのですが普及しませんでした。

 

一方では、全く異なる治療法が開発されていました。それが血管内焼灼術です。壊れた伏在静脈を抜き取るのではなく、中に挿入した道具を使って内側から加熱し詰まらせるという治療で、2000年頃よりヨーロッパを中心に開発が進められると、静脈抜去術よりはるかに痛くなく合併症も少ないということで急速に普及しました。

 

ただし、その血管内焼灼術も最初から安全だったわけではなく、多くの工夫と改良があって現在の形になっています。

例えば、初期のレーザー装置を用いると、治療効果は良かったのですが、治療後の内出血や痛みがそこそこ強かったのです。逆に、初期の高周波装置を用いると、痛みや内出血が少ない代わりに、治療効果が弱く治療時間も長かったのです。

その後、レーザー装置では用いる波長やファイバーが改良されたことで痛みや内出血がほとんど解消され、高周波装置では加熱するシステムが根本から見直されたことにより治療効果が格段に良くなりました。

進化したのは機械だけではなく、手術に必要な麻酔の技術や血管周囲の解剖学的な知識が増えたことで手術の合併症がとても少なくなり、血管内焼灼術の技術はほぼ完成系に近いと考えられます。

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