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治療

2026.04.26

弁が壊れた静脈を無くすことが治療

全ての下肢静脈瘤で共通です

下肢静脈瘤は静脈の中の逆流防止弁が故障することにより、静脈の血液が逆流して生じる病気です。それは、クモの巣状静脈瘤、網目状静脈瘤、側枝型静脈瘤、伏在型静脈瘤、陰部静脈瘤のどれでも共通です。ただ、壊れている場所や大きさが異なるために違うタイプとなっているだけです。

静脈弁は治せる?

弁が壊れて逆流しているのなら、その弁を直せば良くなるんじゃないか?と聞かれることがあります。発想は正しいです。それが文字通りの治療だと言って間違い無いと思います。でも、現実的ではありません。なぜか?細い静脈の中にある薄い静脈弁に対して修復手術を行うことが、いろんな意味で難しいからです。壊れた弁を血管内視鏡で観察したことがありますが、壊れた弁は正常の弁と比べて膜が薄くあちこちでちぎれており、簡単に修復できるようなものではありません。もしかすると、薄い静脈壁を2枚に分けて、新たに弁を作る必要があるかも知れません。そして、修復するべき弁は1箇所ではありませんから、そのような作業を何箇所も行うことになります。その作業をするためには、それなりに皮膚を切らないとできませんし、長い時間血流を止めたら血栓を生じるかも知れません。さらには、そこまでして弁を作っても、簡単にそこを迂回するような逆流ルートが開いてくることもあります。正直なところ、その労力と結果が見合わないですから、誰もそのような手術はしません。

壊れた静脈を取り除く

では、どうするのか? 答えは簡単で逆流している静脈を無くしてしまうのです。それは大昔のローマ時代から現代までずっと同じです。例えば、かつては皮膚を切って血管を露出し、その中に高温に熱した金属を挿入して焼くという治療がありました(麻酔なしで)。現代の血管内焼灼術とかなり違いますが、コンセプトは同じですよね。

現代の治療法は、静脈抜去術(静脈を抜き取る手術)、血管内焼灼術(血管内に挿入したカテーテルよりレーザーを照射して、血管に内側からダメージを与える手術)、血管内塞栓術(血管内に挿入したカテーテルより塞栓剤を注入して、血管を詰まらせる手術)、硬化療法(血管壁にダメージを与える薬剤を注射する手術)、スタブアヴァルジョン(針穴から血管を取り出す手術)などありますが、いずれも壊れた静脈を直接・間接に無くすことを目的とした治療です。

山本 崇

やまもと静脈瘤クリニック

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